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家督相続型遺言信託

事例

中村正一郎さん(75才)は、息子の清二さん(45才)夫婦とその子である孫の翔太さん(10才)と一緒に暮らしています。正一郎さんは高齢になったこともあり、この際、自分の財産の行方を決めておきたいとのことで相談頂くことになりました。

実は、清二さんには前妻との間に二人の子がおり、すでに成人となっていますが、子が幼い時に離婚しており大学を卒業するまで養育費を払い続けてきました。前妻が離婚後すぐに再婚したこともあり、子との面談は数回したのみで、その後は面接交渉することを拒否されていた経緯があります。

正一郎さんが高齢になったこともあり、この際、自分の財産の行方を決めておきたいとのことで相談頂くことになりました。

正一郎さんとしては、清二さんの前妻との間の孫二人に恨みはないし、幸せを願うばかりであるが、翔太さんに対する程の愛情があるかと言われると推して知るべしです。また、二人には父親である清二さんが自分で蓄えた財産で将来の相続を考えればよいのであって、代々受け継いできた財産は翔太さん一人に承継させたいと考えております。
親族関係図

信託の設計

委託者を正一郎さん、受託者を中村家親族で構成する一般社団法人とする遺言信託を設定します。信託財産は、正一郎さん所有の不動産及び現金とし、正一郎さんが死亡したときに遺言信託が発動します。当初受益者として清二さん、清二さんが死亡した後の第二次受益者を翔太さんとしました。

この形態を「受益者連続型信託」といいます。まさに家督相続が復活されたような状態になったということになります。

また、翔太さんが将来結婚し、子供ができたときは次順位の受益者として追加できることも信託に盛り込むことにしました。信託が円滑に遂行されるために信託監督人として司法書士を選任しました。
 

家族信託のスキーム図

結果

正一郎さんは家督財産の行方を定めることができ、先祖への責任を果たせたと満足されておられました。

遺言作成に至るまでには家族の意向を確認することが前提とし、全員で入念に打ち合わせをして完成させることになりましたが、この事で正一郎さんの強い思いを家族が共有できることになり、清二さんにとっても改めて家督を継いでいくことの重要さを痛感する結果になったということです。

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